
使用楽器について
サンポーニャ(Zampoña)
サンポーニャは南米アンデス地方に古くから伝わるパンフルート(葦笛)です。
長さの異なる管を並べた構造で、一本につき一つの音しか出ないので音の数だけ管が並んでいます。アンデスでは、祭りや儀礼、日常の音楽の中で演奏されてきました。
サンポーニャは、一般的に「イラ(Ira)」と「アルカ(Arca)」という二つの列に分かれています。もともとは一人で完結せず、二人で掛け合いながら一つの旋律を奏でる楽器でした。
サンポーニャの音色は、力強く、どこか大地を感じさせる響きが特徴です。
複数の管が生み出す音の重なりは、山々の連なりや、人々の集う風景を思わせます。
勝野使用のサンポーニャは標準的なサイズのマルタは、「カサデラパパ」のお店で15年ほど前に購入したものです。ところどころ割れて補修がされています。
低音用のサンカはボリビアで10ドルほどで購入したものでこちらは20年近く経つものですがよく鳴ります。
マルタはキメ材、サンカはソンゴ材と呼ばれる材料でできたものです。

ケーナ(Quena)
ケーナは、南米アンデス地方に古くから伝わる縦笛です。
主にボリビアやペルーを中心に、先住民の暮らしや祈り、祭りと深く結びつきながら受け継がれてきました。
管の上部に「U字型の切り込み(歌口)」があり、そこに息を当てて音を出すのが特徴です。
一見シンプルな構造ですが、息の角度や強さによって、やさしく澄んだ音から、胸に迫るような力強い音まで、幅広い表現が可能な楽器です。
素朴であたたかく、どこか懐かしさを感じさせる響きは、聴く人の心に静かに寄り添います。
風が山を越えて吹き抜けるような、遠い土地の記憶を呼び起こすような音。
その音色は、喜びや祈り、郷愁や希望といった、言葉にしきれない感情をまっすぐに伝えてくれます。
勝野が使用する標準的なサイズのケーナ(G管)はケーナの師であるロランド・エンシーナス作のケーナでワヤカン(リグナムバイタ)で出来たものです。
細かい穴は自分で削って調整しましたが、10年以上を経て欠かせない相棒となっています。
G管以外のサイズのケーナは主に山口のケーナ工房「風工房」作のものを吹かせてもらっています。日本の竹でできたケーナは音色も柔らかく澄んでいて、こちらも大切な笛たちです。



